前歯の左半分が受け口の症例 ②

前歯の左半分が受け口の症例 ②

前歯の左半分が受け口の症例 ②

では、この歯並びになってしまった原因と流れです。

(前回のブログ)

 

前回最初の原因は「何かしらの原因で左上の前歯2本が下の歯よりも内側に倒れてしまった」ことです。

 

おそらく永久歯が生えてくる段階(6~7歳)で通常より後ろから出てきた or 乳歯が抜けずに永久歯が避けて生えてきてしまったことが考えられます。

 

その結果

①左の前歯2本が強くぶつかる

 

②奥歯が噛めない=御飯が食べれない

 

③奥歯が噛めるように、左上の2本はより内側に倒れ、下の前歯は前傾し、かつ左上の犬歯を中心に下顎が回転する

 

④その状態でもしっかり噛めるように、顎が左右差を作りながら成長し、歯も軸が倒れるように動いていく(下図赤線

 

⑤かつその状態で歯が削れていく(下図

前歯の左半分が受け口の症例 ②

④と⑤が10年ほど掛けて進み、結果左の前歯が交差している状態でも奥歯でしっかり噛めるようになっていきます。

 

ただこのままの状態を放置しておくと、やはり歯にも良くないし、バランスの悪さを補っている顎関節が消耗してしまいます。

 

そのため今回は患者さん的にはもちろん「上の歯並びを治したい」なのですが、治療としては「左上の交叉を改善する」ことが重要になってきます。

 

では実際の治療計画です。(次回のブログ)